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90年代に流行ったアニメ

    幽☆遊☆白書

    まず外せないのが『幽☆遊☆白書』です。週刊少年ジャンプで連載された原作漫画が大人気となり、1992年からアニメ化されました。霊界探偵となった浦飯幽助が、妖怪や霊界の脅威に立ち向かうストーリーはアクション要素が強く、独特のダークファンタジーの世界観が当時の子どもや青年層を熱狂させました。キャラクター同士の掛け合いやテンポの良いバトルシーン、そして心に残る名言が多数生まれたこともブームを後押ししました。

    「次週が待ち遠しいアニメ」の代表格といえるほど放映当時の視聴率も高く、OP・ED曲もヒットを記録しました。登場キャラクターの蔵馬や飛影などは今でも根強い人気があり、グッズやコラボ企画が定期的に復刻されているのも特徴です。

    SLAM DUNK

    バスケットボールを題材とした漫画『SLAM DUNK』も90年代を代表するアニメのひとつです。原作は井上雄彦氏による同名の漫画で、桜木花道や流川楓など個性的なキャラクターが繰り広げる青春ストーリーに、多くのファンが熱狂しました。アニメ版もその勢いを受け継ぎ、スポーツ作品としては異例の高視聴率を獲得しました。

    この作品によってバスケットボール部の入部希望者が急増し、「スラムダンク世代」という言葉が生まれるなど、社会現象と呼べるほどの影響力を持ちました。ユニフォームやシューズなどの関連グッズが続々と発売され、ファッションアイテムとしても注目を集めました。桜木花道の名言「バスケがしたいです」は、今でもスポーツ名言の代表例として語り継がれています。

    新世紀エヴァンゲリオン

    1995年に放映開始された『新世紀エヴァンゲリオン』は、日本のアニメ史を語るうえで欠かせない金字塔的作品です。庵野秀明監督が手がけた独特の世界観や心理描写が話題となり、ロボットアニメという枠を越えて社会現象を引き起こしました。当時は深夜アニメの少ない時代にもかかわらず、放映終了後も再放送やビデオレンタルでファンを増やし、関連グッズやゲーム、さらにはパチンコやスロットなど、多方面へ波及していきました。

    エヴァの主人公・碇シンジが抱える内面の葛藤や、綾波レイや惣流・アスカ・ラングレーといったヒロインたちの複雑な設定は、視聴者に考察をうながすつくりとなっています。テレビシリーズの最終回や劇場版の展開が賛否両論を巻き起こし、その論争自体がメディアの注目を集めた点も、90年代アニメの話題性を象徴しています。

    90年代アニメの熱狂をもう一度

    90年代には他にも『るろうに剣心』『名探偵コナン』『カードキャプターさくら』など、数え切れないほどのヒット作品が生まれました。この時代はバブル崩壊後の混乱期でもあり、アニメや漫画に対する社会的な認識が変化していくターニングポイントでもあったのです。
    また、家庭用ビデオデッキやレンタルビデオ店が一般家庭に浸透したことで、アニメを録画して繰り返し見る文化が一段と広がりました。消費者がアニメを自宅で手軽に楽しめるようになったことが、アニメ業界の裾野を広げる原動力となりました。
    現代ではストリーミング配信で手軽に名作アニメを振り返ることが可能となりましたが、当時の熱量をリアルタイムで経験した世代は、今でも「90年代アニメこそが最高だった」と熱く語ることがあります。リバイバル放送やリメイクのニュースが出るたびにSNSが盛り上がるのも、90年代作品が持つ根強いパワーの証でしょう。